2019年5月3日(金)、4日(土)
塩原、「秘湯の宿」と言われている宿ツーリング

目的地 塩原温泉
ルート
1日目 :  国道4号 → 県道30号 → 国道400号 → 県道56号 →「明賀屋本館」(207km)
2日目 :  「明賀屋本館」→ 県道56号 → 国道400号 → 東北自動車道 (178km)
走行距離 385km

スーパーゴールデンウィーク後半。
この国が新しい時代に入って3日目、憲法記念日の休日に、記念すべき令和最初のツーリングに出かけた。

行き先は塩原温泉。
新緑の塩原渓谷を走り、ネットの口コミでは秘湯の宿として高評価の「明賀屋本館」に宿泊して、評判の湯に浸かってのんびりするのだ。

令和元年5月3日、金曜日。
4時起床。5時30分出発。

国道4号を北上し、1時間強走って道の駅「ごか」でトイレ休憩。
今日のウェアは俺もかみさんも革ジャン。この時期のツーリングは本当にウェアの選択が難しい。朝晩は走り続けていると革ジャンではだんだん寒くなってくるけど、日中は革ジャンでは暑くなるからだ。
本日は好天。ワレワレ夫婦は、早く気温が上がることを期待しながら、朝の寒さを我慢して走行した。

朝食は宇都宮を越えたあたりの、国道4号沿いのコンビニ。
何を食べたかは、忘れた・・・(この頃物忘れはげしいんです)

連日テレビで放送される渋滞予想では今日各方面に向かう高速道路の下りは、早い時間から渋滞が発生するようなことを言っていた。
なのでワレワレ夫婦は、国道4号をひたすら北上することにしたのだがこれが正解だった。国道4号はまったく混雑することなくハイペースで流れ、ワレワレ夫婦は順調に塩原方面に進んだのであった。

矢板のあたりで、国道4号から栃木県道30号に入った。
県道30号は牧歌的で開放的で、進行方向に那須岳を望みながら走れる俺のお気に入りの道だ。
なんとなく無機質な4号バイパスからこの道に入ると、一気にツーリングムードが高まる。

このあたりまで来ると大分気温が上がってきたようで、もう寒さは感じない。
暑くなく、寒くなく、いい感じで気持ち良く走った。

国道30号沿いの道の駅「やいた」で休憩。
「こんな道の駅あったかなあ」と調べてみると、どうやら2011年4月29日オープンの、比較的新しい道の駅のようだ。
ということは、少なくとも俺がこの道を通るのは8年以上ぶりということだ。ついこの前走った気がするけど、いやほんと、時の経つのは早い・・・

トイレ休憩を済ませ、売店でなんか購入(忘れた・・・)

道の駅の駐車場には、国道4号でワレワレ夫婦に手を振りながら追い越して行った女性ライダーがいた。
バイクはninja650。身長はうちのかみさんより明らかに低く、おそらく150センチ前後。おそらく140センチ台後半なのではないだろうか。

ninja乗りの女性は出発の準備を整えると、バイクを起こしてサイドスタンドを払い、器用にシートにまたがった。
足付きは、片足バレリーナ。よくあれで普通に跨れるなーと思う。俺だったら絶対に無理。
女性はエンジンを始動し、軽く後方を確認して発進した。発進のスムーズさ、滑らかな体重移動。それだけで、運転が上手なことが分かる。よっぽどのベテランなのだろう。じゃなきゃ、言い方は失礼だけど、あの身長でninja650とか乗らないよなあ。
女性は道の駅の通路を進み、出口を那須方面に右折して行った。

ワレワレ夫婦は、暫く女性のライディングに見とれてから出発。

ここの道の駅の出入り口は信号がないので、今日のように両方向の車線をひっきりなしに車が走っていると、右に出るタイミングが難しい。
ワレワレ夫婦は出口で一時停止して、車の切れ目を待った。幸い、且つ奇跡的にもすぐに車の通行が途絶える一瞬があったので、 その一瞬を逃さずに道の駅から右に出て、ワレワレ夫婦もまた、県道30号を那須方面に向かった。

県道30号で塩原温泉郷に向かう国道400号の交差点を通過し、県道17号、那須街道の交差点も通過し、県道30号から名前も分からない脇道に入り、スマホの誘導に従って細かい道の右左折を繰り返した。

目的地は本日の昼食予定地、「ペニーレイン那須本店」だ。
ペニーレインはビートルズの世界観の装飾や、グッズが有名な、ベーカリーカフェだ。
時刻は11時頃。人気店でしかもゴールデンウィークなので混雑が予想されるが、ランチには時間が早目だからだいじょうぶでしょ。多分
と思ったら、甘かった。
ペニーレインの入り口には既に長蛇の列ができていて、周辺の道路は駐車場からあふれた車で、身動きがとれないというカオスな状態。店の周りには結構な規模で、多数の車が停められる駐車場が数箇所に整備されているにも関わらずだ。

ワレワレ夫婦は、ペニーレインを即断念。
カオスな状況からどうにか抜け出し、混雑している那須近辺を離脱した。そして再び県道30号を戻り、塩原方面に向かった。

那須方面から矢板方面に県道30号を進み、国道400号を右折。
左側に手打ちそばの店があり、駐車場も空いていた。俺は無線インカムで「ここでいいか。」と確認し、かみさんの同意を得て駐車場にゼファー750を入れた。

そして入店。うかつにも、店の名前を忘れてしまった・・・

そばやさんなのになぜか、スープ餃子。

俺は鉄板のざるそば。
かみさんは、したしそばっていうのを注文。
めんつゆがあたたかくて、つゆにかきあげが入っている。

スープ餃子は美味かったが、そばは今一。

チェックインまで時間があるので、塩原の大吊橋観光で時間をつぶすことにした。
大吊橋の駐車場まで、さっきの蕎麦やさんから数百メートルだ。
なわけで、速攻で到着。

ここの駐車場には売店や飲食店があって、道の駅やサービスエリアのような雰囲気だ。こっちで食事すればよかったなーと、軽く後悔。

大吊橋の通行料は、大人一人300円。
俺もかみさんも高所恐怖症だ。おまけに今日は風が強くて、橋が揺れているので結構怖い。
しかしだ、景色はいい。
ワレワレ夫婦は、若干へっぴり腰になりながら大吊橋を進んだ。

ここの吊橋の正式名称は、「もみじ谷大吊橋」というらしい。全長は320メートルで無補剛桁歩道吊橋としては、本州最大級の長さを誇るらしい。ここで疑問。本州最大級ということは、最大ではないということか?
それはさて置き
通常の橋は吊橋に架かる荷重を支えるための補剛桁などが設けてあるらしいのだが(らしいだらけだな)、この吊橋は、補剛桁ではなく、ワイヤーロープを横に張ることにより吊橋の強度を高める構造になっている歩行者用の吊橋になっているということだ。

ワレワレ夫婦は、吊橋の先のきれいな公園でしばしまったりして満足し、やはりへっぴり腰気味に吊橋を渡って駐車場に戻ったのだった。

駐車場の売店でソフトクリームゲット!
ワレワレ夫婦の好きなタイプのソフトで、まあまあ美味しい。

吊橋観光で時間をつぶしたので、最早頃合の時間だ。
ワレワレ夫婦はもみじ谷大吊橋を後ににして、本日の宿泊地へ向かった。
国道400号で塩原温泉郷に入り、県道56号を左折。
県道56号が大きく右にカーブするあたりで、直進方向の細い道に分け入って暫く進んだ。

午後3時ジャスト位。
出発から207km走って本日の宿泊地、「明賀屋本館」に到着だ。

宿の人が近寄ってきて、「○○様ですか」と言った。
「はい、そうです」俺は答えた。
楽天トラベルで予約したとき、備考欄に「バイク2台でうかがいますので、宜しくお願いします。」と書いておいたので把握していたのだろう。

「バイク、どこに停めればいいですか?」と聞くと、「ガレージに停めて下さい。」と宿の人が言った。

ガレージ・・・・
ま、雨風をしのげるのはありがたいことだ。

この物置・・じゃなくてガレージは渓谷に続く急傾斜のほぼ崖の上に立っている。

ガレージへのスロープには、まあまあな穴。
スロープの下は、渓谷に続く急斜面。
ま、考えないことにしましょ。

チェックインを済ませ、早速部屋へ。
館内は外観の古さとは対照的に、全体的にこぎれいで清潔だ。部屋もきれい。
ワレワレ夫婦の部屋は、広い和室。
今時の温泉宿の「リニューアルしてがんばってる」感がなく、昔ながらの温泉宿の和室って感じだ。それでいて清潔で、落ち着ける感じが好印象。

ワレワレ夫婦は速攻で大浴場に向かった。
一番風呂ゲット!くーっ!ここのお湯最高!

大浴場には二つの浴槽があり、従来からの「ナトリウム塩化物泉」と新しく湧出した「単純温泉」の浴槽があり、それぞれ違った効能を楽しむことができる。
ナトリウム塩化物泉は保温効果、単純温泉は美肌効果があるらしい。
ここの温泉は2本とも自然湧出で、全ての浴槽が源泉かけ流しで、自然湧出で源泉かけ流しは全国の温泉でも非常に稀らしい。
俺は2色のにごり湯に交互に入り、ツーリングで強張った筋肉をほぐしたのであった。

大浴場のあとは、貸しきり露天風呂。到着時にフロントで予約した。
45分間1000円。

貸しきり露天風呂は、渓谷の斜面の上の方に設けられていて、せせらぎは聞こえるが川は見えない。
しかし秘湯感満載。
貸切は45分だが、湯が熱いので15分で断念。さっき、大浴場で湯に浸かったばかりだし。

夕食は部屋食。
お品書きはなく、見た事もないような料理がならんでいる。郷土料理なのだろうか。
御つくりで分るのは甘エビくらいで、他のおさしみはなんのおさしみかわからない。川魚か・・・

岩魚の塩焼きと、鍋(牛肉と豚肉の醤油だし)、お吸い物が美味しかった。そのほかの料理も、不思議な味がするものもあったが、総じて美味しい夕食であった。ごちそうさまでした。

この宿はスマホの電波が入らないので、テレビを見たり、本を読んだりしてのんびりした。
そして就寝。

令和元年5月4日、土曜日。
4時半に起床して、川沿いの露天風呂に向かった。
川沿いの露天風呂尾まで降りるには、急な階段を88段降りなくてはならない。
降りるのはいいが、帰りに88段登ったら、せっかく流した汗をまたかいてしまうのではないか?
ま、いいか。
おおー、88段降りてきてよかったっすー!
ものすごーく、いい雰囲気。
夜から朝へと移り行く時間帯。緑深い渓谷の底で、一人源泉賭け流しの湯に浸かって、湯船の直ぐ脇を流れている川のせせらぎを聞くという、非日常体験。
最高!

朝風呂から上がってかみさんを起し(かみさんは寝てたのだ)、出発準備開始。
宿泊プランは夕食・朝食付きのプランだったのだが、ワレワレ夫婦は早く出発して渋滞発生前にビューンて帰りたかったので、朝食はキャンセルした。会計は前日の夜に済ませた。

慎重にゼファー750とドラッグスター250を「ガレージ」から押し出し、1泊ツーリングの荷物をゼファー750に括りつけた。
朝6時20分、出発準備完了。
早朝のさわやかな空気の中、ワレワレ夫婦は箒川沿いの国道400号を気持ちよーく走った。

西那須野塩原インターから東北自動車道に乗り、東京方面をめざす。
高速道路を走っていると、だんだん寒くなってきた。で、佐野サービスエリアで休憩。

目論見どおり、道も、サービスエリアもまだ空いている。
東北自動車道の下り車線は、ところどころ渋滞が発生していた。
ワレワレ夫婦は佐野サービスエリアを後にして、一目散に家路を急いだのであった。

午前8時59分。
昨日の朝自宅を出発してから、385km走って無事に帰宅したのであった。


温泉満喫。いごこちのいい畳の部屋でごろごろして、部屋食。のんびりと命の洗濯アンドデジタルデトックス。
なにか、体の中の毒素を排出して、すっきりした気分の温泉泊ツーリングとなった。バイクでたどり着いた宿での温泉入浴は本当に最高。

車中泊もスキーもいいけど、やっぱツーリングは最高だなー、と思った1泊2日であった。



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