いつもの通り国道14号から京葉道路に乗り、館山自動車道に入った。
一般道も高速道路も混雑はなく、快調に進んだ。朝の気温は4℃。酷寒の高速走行を覚悟して、重装備AND貼るカイロペタペタ状態で出発したわけだが、日差しのおかげで思ったほど寒くない。
とは言え走り続けていたら、体が段々冷えてきた。なので、市原SAで休憩。このまま行くと昼食予定の「ばんごや本店」に到着するのが早すぎるので、暖かい飲み物を飲んでゆっくり時間をかけて休憩した。
体が温まってきたところで出発。冬は高速を走っているとすぐに体が冷えるので、こまめに休憩をとることが肝心だ。
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高速道路を終点まで進んで富浦インターで降りて、高速道路の出入口からすぐのところにある複合観光施設「道楽園」に到着。この中に本日昼食予定の「ばんごや本店」がある。「ばんごや本店」は海鮮丼と浜焼きのお店だ。
「道楽園」にはばんごや本店の他に、寿司の「山傳丸」、海鮮浜焼き食べ放題の「海女小屋」、イタリアンビュッフェ「トマトの森」、「マンボウバーガー」、活魚問屋直営の「おさかな市場魚鷹」、おみやげやさんの「カメリア」、なぜか「歌と笑いの劇場 お笑い赤尻文化会館」(ものまね、マジック、歌謡ショー、お笑い、等の公演を行っているらしい)といった施設がある。
時刻は10時40分位。もう少し遅くなると駐車場も満車になるのだろうが、今のところまだ余裕だ。
ワレワレ夫婦はお土産をみたり、道楽園の他のお店を偵察したりしてから「ばんごや本店」に入った。
まだ時間が早いので、店内はすいていた。
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俺は「まぐろウニいくら丼」。
まぐろの刺身といくらがやたらうまい。ウニは普通。
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かみさんは「海鮮丼」。
やはり、刺身が美味しいと言っていた。
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そして蛤の網焼き。
最近房総ツーリングの昼食は、金谷港の「ザ・フィッシュ」で食べることが多かったけど、ワレワレ夫婦は「ここの海鮮の方が全然おいしいね」という共通の見解に達したのだった。
新鮮な魚介類を満喫して出発。謎の複合観光施設「道楽園」を後にした。
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国道410号から県道86号に入り、9km程進んで房総フラワーラインを左折。3km程走って本日の第2の目的地、「白浜いちご狩りセンター」に到着。
以前からかみさんが「いちご狩りしたい」と言っていたし、チェックインまでのいい時間つぶしになるから来てみたのだ。
出発前かみさんは、いちご狩りはまだ営業してないのではないかと懸念していたが、施設の入り口には営業中と書かれた札が掛かっている。ほらね。(なにが?)
入口を入ってすぐのところにある受付には誰もいなかった。いちご狩りのお客さんも、どうやら一組もいないようだ。しかし、どこからか話し声が聞こえている。
俺は「すみませーん」と声を掛けた。
すぐに脇の部屋から女性が出てきた。女性は、「はい」と言ってワレワレ夫婦を怪訝そうに見た。俺、ちょっと狼狽。
「大人二人なんですけど・・・」と俺は言った。
ここですこしの間・・・なんかいやな予感。
そして女性が口を開いた。
「先着15名様限定なんですけど、今日の分は終わっちゃったんですよ。パックの苺なら販売してますけど。」
いやな予感的中。恐らくこの時期はまだ収穫が少ないので、人数制限をしているのだろう。俺は、ホームページに書いておいてくれればいいのに、と思いつつ
「あ、そうですか。分かりました」と言い、ワレワレ夫婦は施設の建物を出た。
せっかく来たのに残念。でもまあこの時期のいちごは、まだすっぱいに違いない!お金払ってすっぱいいちご食べないで済んで、あー良かった!と無理やり気持ちを納得させた。
ところでだ。宿はすぐそこだが、時刻はまだ午後1時30分。
さあどうしよう。
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ワレワレ夫婦は協議の結果、房総フラワーラインの海沿いを、房総半島最南端から千倉方面に走った。本日は文句無しの晴天。この時間、気温が上がってきていて最早まったく寒くない。
房総半島の白浜から千倉のあたりは本当に海がきれいで、道がすいているのですごーく気持ちがいい。
そして、道の駅「ちくら・潮騒王国」に到着。
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当然のごとく、ソフトクリームをゲットして、
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景色をのんびりと眺めながら、食べた。
ここのソフトはちょっと甘すぎてしつこい感じはするが、まあ美味しいソフトクリームだ。
最近はどこでソフトクリームを食べても、美味しくないということがあまりない。日本全国、ソフトクリーム業界(?)のレベルが底上げされている感がある。(えらそうか!)
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そして景色は絶景。
冬の海は、凛とした空気の中、低い太陽を反射してキラキラと輝き、夏のワクワクするような開放感とは違った、上品な美しさをかもし出している。
ここの道の駅は裏から磯におりられるので、岩場に腰を降ろしてまったりしたり、海水を触ってみたりして遊んだ。
癒しの時間。
海水は思いの他温かかった。
さて、そろそろ宿に向かおう。
ワレワレ夫婦はフラワーラインを房総半島最南端に引き返した。
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午後2時40分。
出発から168km走って本日の宿泊地「季粋の宿 紋屋」に到着した。
宿の敷地にゼファー750とドラッグスター250を乗り入れると、係りの人が「○○さんですか?」と言いながら走ってきて、バイクを停める場所(屋根付き)に案内してくれた。2台停めるには少し狭いけど、何回も切り返してどうにか停めることができた。
この宿のチェックイン開始時間は午後3時。若干フライングだけど気持ち良くチェックインさせてもらった。
想像していたより古い宿だったが、こぎれいで、従業員の方々がとても愛想いい。
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チェックインを済ませて、宿の人に大浴場や食事会場の説明を受けつつ、階段で4階の部屋へ向かった。
この宿は4階が最上階で、エレベーターがないのだ。
部屋に入って、ワレワレ夫婦は思わず歓声を上げた。
すーげーいい景色。オーシャンビューにも程がある。今までに宿泊した海沿いの宿の中で、部屋から見える景色は間違いなくここがナンバー1だ。
1枚ガラスの広い窓からは、美しい岩場の磯が広がり、あたかも宿の真下から海が始まっているようなロケーション。
ワレワレ夫婦は一機にテンションが上がったのだった。
ライディングウェアから俺は部屋着、かみさんは浴衣に着替え、さっそく大浴場に向かった。
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それ程広くはない大浴場は、貸切状態。
露天風呂はないが、オーシャンビューの内風呂にゆっくり浸かった。
これ、ほんとに温泉かなーと言う疑念も生じたが、まあ気にしないことにした。いずれにせよ大きな浴槽で、足を伸ばして「う゛ぇ゛〜」とくつろぐのは至高だ。
上がって脱衣場に貼られている成分表を見てみたら、泉質、効能とも、今まで見たことがない単語がならんでいて、なんのこっちゃ分からんかった。
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部屋に戻ってビール!。
宿の自動販売機にはソフトドリンクしか売ってなくて、しょうがないから冷蔵庫に常備されているビンビール(700円)を飲んだ。
つまみは市原SAで買った、青のりポテトスティック。
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ビールを飲んで、バーボンのポケット瓶を少し飲んで、そして昼寝。
これまた、至福の時間。なにしろ年末の房総ツーリングは、まったりのんびりがコンセプト。癒しを第一の目的としているのだ。
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あーよく寝た。
夕食は個室の食堂で会席料理だ。
海鮮の素材は美味しかったが、コロッケ等の創作料理は今一。
伊勢えびの汁物は、美味しかった。さすがは房総半島って感じだ。
夕食を終えて部屋に帰ると、気持ちよさそうな布団が敷かれていた。
ワレワレ夫婦はごろごろしながら、テレビでレコード大賞を観たりしてまったりと過ごした。
そして就寝。
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2016年、最終日の朝。
俺は5時起床。かみさん6時起床。
この宿は房総半島の最南端なので、この時期、大島の向こうに沈む夕日と、野島崎灯台の向こうから昇る朝日を眺めることができる。
2016年最後の日の出を眺めて、荷物の整理を開始。
朝食から戻ったらすぐに出発できる状態にして、朝食会場に向かった。
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朝食は昨日の夕食と同じ、個室のテーブル。
しらすおろし、ひじきと豆の煮物、海苔の佃煮、納豆、温泉卵、漬物、サラダ、と言った温泉旅館らしいシンプルなおかずと、孫茶漬け!
孫茶漬けは、かつてから食べてみたいと思っていたので、これは嬉しいサプライズ。が、しかし、想像していた味ではなかった。これはこれで美味しいけど。
孫茶漬けをたいらげて、ふつうのご飯をおかわりして、朝からすっかりお腹いっぱいになった。
ごちそうさまでした。
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食事を終えて部屋に戻り、腹ごなしに15分くらい休憩。満腹なので激しく眠くなったが、根性で部屋を後にしてチェックアウト。
荷物をゼファー750に括り付けて、車と車の隙間、柱と壁の間の狭い空間に押し込まれたバイク2台を苦労して押し出した。
午前8時50分。南房総白浜「季粋の宿 紋屋」を出発した。
宿を出てすぐ、朝の国道410号。絶景の海岸線を、きれいな青空とすがすがしい空気の中、ワレワレ夫婦は気持ちよく走った。
国道410号から県道86号を北上、大きく回りこむ国道410号をショートカットし、下真倉のあたりで再び国道410号に出た。
国道410号から国道127号に入り、富浦インターから富津・館山道路に乗った。
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往路と同様、市原SAで休憩。
館山自動車道、京葉道路はまったく混雑することなく、終始スムーズに流れた。
篠崎インターで一般道に降り、ワレワレ夫婦は一路自宅を目指した。早めに帰宅して風呂に入ってサッパリして、午後はビールを飲みながら大晦日のテレビ番組を観てまったりするのだ。
午前11時45分。
今日白浜の宿を出発してから147km、昨日の朝自宅を出発してから315km走って無事帰宅したのであった。
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