2015年9月21(月)、22日(火)
秋の諏訪湖、蓼科ツーリング

目的地 諏訪湖、蓼科
ルート
1日目 :  国道20号 → 中央道(相模湖〜諏訪) → 県道487号(諏訪湖) → 国道152号 → 県道192号 →「蓼科東急リゾート」(286km)
2日目 :  県道192号 → 国道152号 → 中央道(諏訪〜高井戸) → 国道20号 (223km)
走行距離 509km

それは夏の終わりの土曜日、休日出勤の帰り道の話だ。俺はゼファー750に跨り、何気なーく信号待ちをしていた。
前後には乗用車が数台信号待ちをしている。俺はギアをニュートラルに入れ、いつ信号が変わっても速攻でローにギアチェンジできるように右足を地面につき、左足をシフトペダルに乗せて何も考えずに左側の商店のウィンドウを眺めていた。ボケーとしていて体の筋肉が弛緩していたためか、無意識に右足の力が抜けてわずかにバイクが右に傾いた。この時点では、あ、ちょっと傾いたな位の認識。なおもボケーとしていると、さらにバイクは右に傾いた。俺は意味もなく商店のウィンドウを眺めながら左足に体重を移そうとした。

体制が悪かったのか何なのか、バイクはさらに右に傾き、この時点でようやく「え?やばいかも」と俺は思った。もはや本気で建て直しを図らなければならないほどバイクは右に傾いている。俺は全力で右足を踏ん張った。歯を食いしばって「ググググッ」と・・・・・
しかしもはや、バイクの傾きは限界を超えようとしていた。俺は踏ん張った。さらに踏ん張った。右足の大腿筋と広背筋、上腕二等筋を総動員して重力に抵抗した。諦めなければ夢はいつかかなう。それが LOVE DREAM HAPPINESS の精神だ!(何のはなしだよ)。しかし、現実は厳しい。結果、バイクは緩慢に倒れていき、ついには地面に横たわった。次の瞬間俺はバランスを崩し、背中から地面に転がった。

後ろの乗用車から見れば、前で信号待ちをしていたライダーが突然バイクを丁寧に地面に寝かせて、そのあと何故か地面にごろんと転がったように見えたはずだが、勿論恥ずかしさのあまり運転手の反応を確認することはできない。
俺はごろんと仰向けになった反動を利用して起き上がった。その後の行動は迅速を極めた。キルスィッチでバイクのエンジンを停止してサイドスタンドを出し、体重を掛けてバイクを起こし、サイドスタンドに車重を預けた。左側に回りこんでシートに跨るやいなやサイドスタンドを蹴り上げ、キルスィッチをオンにしてエンジン始動!
ふー、どうにか青信号に間に合った。
すぐに信号が青にになり、俺は前の乗用車の発進を待って何事もなかったかのように発進した。
バックミラーを見ると、後ろの乗用車はなかなか発進せず、俺との間に十分な距離をおいてようやく発進したのであった。


そんなことはさておき、シルバーウィークのツーリングはかみさんの仕事の都合でぎりぎりまで予定がたてられなかったものの、どうにか21日の敬老の日に、一泊だけ蓼科の良さそげな宿を予約できた。
というわけで、今回のツーリングの目的は諏訪湖観光(考えてみれば、いまだバイクで諏訪湖を訪れたことがない)と、蓼科の豪華な宿でまったりくつろぐこととなったのだ。


4時起床、5時出発。
世の中大型連休だ。中央高速の渋滞が始まる前に、談合坂くらいは抜けておきたいという願いのもと、早起きして出発した訳だがあまかった。
高速入り口の電光掲示板によれば、6時の時点で高井戸から八王子までは既に全線渋滞。八王子の先も、小仏トンネルを先頭に既に10数キロ渋滞していた。
ワレワレ夫婦は無線インカムで協議し、とりあえず高速道路には乗らずに国道20号を進むことにした。

国道20号も交通量が多く高尾山のあたりから要所要所渋滞したが、ワレワレ夫婦は我慢して進んだ。山道の渋滞は疲れる。上り坂や下り坂、左右に傾斜した荒れた道のGO AND STOPの繰り返しは神経を蝕む。俺は数日前の意味不明な立ちゴケを思い起こさすにはいられなかった。そう。それは夏の終わりの土曜日、休日出勤の帰り道のできごとだった・・・(もういいって)

しばらくとろとろ走り、中央高速の相模湖インターに差し掛かった。もはや小仏トンネルは越えている。入り口の電光掲示板には渋滞の情報は表示されていない。ワレワレ夫婦はそそくさと相模湖インターから中央高速に乗ったのであった。

中央高速は交通量は多かったが、比較的スムーズに流れていた。しかしだ。パーキングエリアやサービスエリアは軒並み超混雑。我々夫婦は釈迦堂PAまで走ってようやくトイレ休憩できたのだ。
いや、それにしても寒かった。今日は好天に恵まれるはずなのに今の所太陽光は殆どなし。長時間走行してたら体の芯から冷えてきた。かみさんはジャケットの下に、ダウンのインナーを着込んで出発したので比較的ケロッとしている。俺は荷物からインナージャケットを引っ張り出し、ジャケットの下に着込んだ。そして出発。
インナーを着込んで走り出したとたん、太陽が出てきて暖かくなってきた。ま、そんなもんだ。

釈迦堂PAを後にして、双葉SAに入った。二輪置き場には大量のバイクが停まっていて、大量のライダーがたむろしていた。ワレワレ夫婦は給油だけして出発。

中央高速は進むにつれ徐々に交通量は減っていき、無事諏訪インターで一般道におりた。ここまでに要した時間は約5時間30分。
なんだか、とーっても遠くまで来た気分だ。

県道437号を5km程走り、諏訪湖畔に到着。
湖畔の駐車場は何処も満車だったので、路肩が広くなっている場所に、邪魔にならないようにゼファー750とビラーゴを停めた。
神さんはバイクと諏訪湖を背景にしようと、超不自然な格好で渾身の自撮り。諏訪出身の友達に写メを送っていた。

諏訪湖の風景を眺めながら暫し休憩。

諏訪湖畔を走り、「SUWAガラスの里美術館」に到着。
美しいガラス細工を見て回った。

かみさん、ここでミルクジャムと苺ジャム購入。

昼食は「SUWAガラスの里美術館」と同じ敷地内の「さざなみ味工房」でとることにした。
幟に「石臼挽蕎麦」と書かれている。

かみさんは天ぷらそば

俺はざるそばを注文した。

ここのざるそばは十割蕎麦。こしがあって、そばの香りが強くて、ものすごーく美味しかった。
以前松本駅近くの某有名信州蕎麦の店で、並んで食べた十割蕎麦はなんかぼそぼそで全く美味しくなかったのだが、ここの蕎麦はそれに比べて全然美味しい。まあ、あれだ。旅行情報誌やグルメ雑誌の情報は、鵜呑みにしてはいかん、ってことだ。
ちなみに、かみさんが注文した天ぷら蕎麦は十割蕎麦ではないようだが、これも充分美味しかった。

そしてこれ!
売店の生乳ソフト!
イチゴANDミルクのコンビネーションソフトも売っていたが、迷わず生乳ソフトを購入。ソフトに関しては、常に王道を行くのだ。

で、さっそく食べてみた。
ちょっと舌触りがざらざらした感じの、若干シャーベット感のあるソフトだった。味は甘すぎずさわやかで、いやな後味も残らず美味しいのだが、食感が今一。俺はしっとりときめ細やかなソフトが好みなのだ。

こんにちは
鈴木夕樹、と思わせつつ鈴木辰也です。

それはさて置き、ワレワレ夫婦は諏訪湖畔を後にした。
県道487号を戻り、諏訪インターを越えて国道152号を左折。コンビニによって宿で食べるおやつを調達。
国道152号から県道192号を左折しビーナスラインに入った。ビーナスラインは過去何回も走っているのだが、どこからどこまでがビーナスラインなのか、その全貌は未だに把握できていない。それというのも、雑誌やWEBサイトによって情報がまちまちだからだ。とは言え、案内標識にはビーナスラインと明記されていたので、このあたりがビーナスラインの一部であることは間違いない。

予約した宿のチェックインにはまだ早いので、「北八ヶ岳ロープウェイ」に行ってみることにした。
蓼科湖を越えて暫く走り、「北八ヶ岳ロープウェイ」の案内板にしたがい右折した。県道192号も山道だが、道はさらに勾配とRがきつくなった。しかも路面は荒れている。ワレワレ夫婦は注意深く進んだ。

「北八ヶ岳ロープウェイ」の駐車場は大混雑、駐車場全体が傾斜していてバイクを停めるのが怖いので、そのすぐ手前にある「蓼科アミューズメント水族館」にゼファー750とビラーゴを停めた。山の上の水族館っていうのがなんともシュールだ。ワレワレ夫婦は水族館には入らず、またまた景色をながめつつ休憩したのだった。
そんなこんなでいい時間になってきたので、宿泊予定の「蓼科東急リゾート」へ向かうことにした。

県道192号を戻り、案内板にしたがって広大な蓼科東急リゾートエリアに入った。
広大なエリア内で若干道に迷いつつ、インフォメーションセンター的役割の蓼科東急タウンセンターに到着。

この周辺ではお土産ショッピングや、渓流釣り、バーベキューなどができる。
ワレワレ夫婦は、エリア内の案内図で現在地を確認した。で、出発。
さ、本日の宿まで、もう一ふんばりだ!

て、いうか、宿はタウンセンターのとなりだった。

というわけでジャスト午後3時。出発から286km走って本日の宿泊地、「ホテル蓼科ハーヴェスト?」、「蓼科アネックス?」(どっちが本当の名前か分からない)に到着だ。

駐車場にゼファー750とビラーゴを停め、荷物を降ろしてチェックイン。

ホテル蓼科ハーヴェストの部屋はキッチン付。居間と寝室が別になっていて、広くて超快適だ。
窓からの景色は、残念ながら駐車場ビューだった。

ワレワレ夫婦は例によって速攻で旅装を解き、例によって速攻で温泉につかり、例によってビールを飲んでくつろぎ、例によって昼寝した。
夕食は夜8時からなので、ツーリングの疲れをゆっくりと癒した。

夕食はフレンチだ。
ANEXから歩いて2分の、ちがう宿泊施設のレストランで食べた。

前菜は、茸と帆立貝のマリネサラダ仕立て
スープは、鰯のつみれ汁コンソメ仕立て
魚料理は、すずきのクミン風味 野菜のプレゼと春菊のスープし立て
肉料理は、牛フィレ肉と茸のフリカッセ
デザートは、イチゴのムースとシャーベット
といった。本格的なコースだ。
ふんだんに使われた、地元の野菜がすごーく美味しかった。

ワレワレ夫婦は豪華な食事に満足して部屋に戻った。
さ、明日も早いし、はやく寝ましょ。

A!
N!
(って逆ですけど)
E!
X!
ANEX!
えへへ(なんじゃそら!)

それはさておき、
ニュースによれば、今日がシルバーウィークのUターンラッシュのピークになるらしい。
なもんだから、ワレワレ夫婦は5時に起床し、6時に宿をチェックアウトした。「渋滞が始まる前におうちに帰ろう」っていう、いつもながらの作戦だ。

朝の県道192号から、国道152号。
少し寒いが、空気はすごーく爽やかだ。
ほとんど車が走っていない山道や、田園の中の道を遠くの山並みを眺めながら、ワレワレ夫婦は気持ちよーく走った。
この気持ちよさは、宿泊ツーリングの、朝のバイク走行以外で味わうことはできないのではなかろうか。


諏訪インターから中央高速に乗り、いちもくさんに家路を急いだ。
目論見どおり、この時間中央高速は渋滞なし。しかし交通量はすでに多く、この後のUターン渋滞を予想させる。

双葉サービスエリア、富士野パーキングエリアで休憩し、高井戸で一般道におりた。

午前10時5分。
今日蓼科を出発してから223km、昨日我が家を出発してから509km走って無事帰宅したのであった。

前回に引き続き、またまた長野県の蓼科エリアにツーリングに行ってきた。
蓼科、北八ヶ岳の自然は本当に美しい。ワレワレ夫婦はきれいな景色、十割そば、温泉、フレンチ、美味しい空気を満喫し、充分癒されて帰宅した。
「次のツーリングは海がいいかね」なんて話しあっているワレワレ夫婦なのであった。


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