2014年1月11日(土)、12日(日)
潮騒のメモリーツーリングIN富浦

目的地 海ほたる、富浦
ルート
1日目 :  三つ目通り → 首都高速湾岸線 、アクアライン、館山自動車道(臨海副都心−富津中央) → 国道127号(the Fish) →
県道302号 → 富浦ロイヤルホテル(123km)
2日目 :  富浦ロイヤルホテル → 国道127号 → 館山自動車道、京葉道路(富津中央−篠崎) → 国道14号(135km)
走行距離 258km

年が明けて早くも10日間が過ぎて行ったわけだが、我々夫婦の走り初めは冬の定番、房総ツーリングだ。
房総ツーリングは昨年の年末に予定していたのだが、俺が高熱を発してダウンしたためキャンセルした。てっきりインフルエンザだと思い、病院で検査してもらったらそうではなかったものの、高熱はなかなか下がらず、この年末年始の休暇はずーっと家で療養に専念するはめになってしまった。
おかげで、NHKオンデマンドで「あまちゃん」を一気に観れて楽しかったのだが、それ以外は退屈この上ない年末年始を過ごしたのだった。
そんなわけで、年末のツーリングキャンセルがとっても悔しかったので、この三連休は改めて、一泊二日の房総ツーリングに出かけることにした。
宿泊は南房総、富浦の観光ホテルを予約。昼食は金谷港の「the Fish」で海の幸満喫!という計画を立てた。

そんでもってだ。今回は満を持して、東京湾アクアラインを通って千葉県入りすることにした。こんだけ何回も房総ツーリングに行っているのに、我々夫婦はいまだにアクアラインを走ったことがないのだ。なぜかと問われれば、アクアラインのバイク走行は風が強いと相当恐ろしい思いをすると聞いていたので、びびっていたからだ。だがしかし、出発の朝にWEBでアクアラインの気象状況をチェックした結果、本日は気温は低いものの風は穏やからしい。
よし!それじゃあ行ってやろうじゃねーか。待ってろよ、海ほたる!(どこにも行かねーよ)
というわけで、今回のツーリングを名付けるならば、「我々夫婦の潮騒のメモリーツーリング」。まさに、友達少ないマーメイド。私はギターAマイナーのアルベジオ。ジョニーに伝えて、千円返して〜、って感じだ。




7時起床。
目的地が近いのでのんびり支度をして、8時30分に出発。三ツ目通りのGSでかみさんのビラーゴだけ給油。(俺のゼファー750はほぼ満タンだった)

この週末は日本列島に大寒波が来ているらしく、本日の東京の最低気温は1度。南房総や館山あたりの最低気温は-2度の予報だっていうからびっくりだ。最高気温も2桁台まで上がらない予報だ。
なので、本日の我々夫婦は重装備だ。俺は長袖Tシャツの上にユニクロのマイクロフリースジップアップシャツ、その上にユニクロのマイクロダウンジャケットを着て、冬用のツーリングジャケット。ボトムは山用のモモヒキ、ユニクロのウォームアップイージーパンツ、オーバーパンツ。靴下は二枚重ねだ。

オーバーパンツが嫌いなかみさんも(格好悪いかららしい)、さすがに今回はオーバーパンツを着用。何重にも重ね着をして、使い捨てカイロを背中とかお腹とか手とか足とかにペタペタペタペタと9枚貼り、ブーツの中にはインソールタイプのカイロを敷き、ハンドルカバーを装着し、ネックウォーマーを鼻の上まで引き上げて「シールドがくもる」とぼやいている。かみさんは超寒がりなのだ。

この防寒装備が効をなし、冬のツーリングではいつも「うううう、寒い〜」とか「指先が痛い〜」とかを連発するかみさんが、今回のツーリングではほとんど「寒い」と言わずに走り通したのであった。いやほんと、オーバーパンツと使い捨てカイロとハンドルカバーは偉大だ。

防寒装備OK!、燃料もOK!無線インカムスィッチON!よし、行くぜ!すぐに行くからそこで待ってろ、海ほたる!(だからどこにも行ないってば)

三ツ目通りから国道357号を右折。お台場のフジテレビの前、「臨海副都心」入り口から「首都高速湾岸線」に乗った。
羽田空港を超え、川崎浮島ジャンクションで東京湾アクアラインに入った。ちなみに浮島ジャンクションのアクアラインへの分岐は分かりづらい。浮島インター出口の分岐と勘違いして通り過ぎそうになり、ぎりぎりになって気づいて、我々夫婦は「じぇじぇじぇ」となり(いいから)、どうにかアクアライン方面の分岐に進入できたのだった。交通量が少なかったから良かったようなものの、混んでたらアクアライン方面に行けないところだった。あの辺りの分岐の看板はもう少し分かり易い表記にする必要があるのではないか。

ともあれ、我々夫婦は木更津方面に進み、すぐに東京湾アクアトンネルに入ったのだった。東京湾アクアトンネルは明るくて道幅が広く、走り易い。どちらかと言うとトンネルが苦手な我々夫婦だが、快適に走行することができた。しかし、東京湾の海の底を通過していると考えると、なんとなーく空恐ろしい感じがするのであった。

そうこうしている内に、下りの緩やかな勾配がいつのまにか登りの緩やかな勾配になり、前方に地上(海上?)の光が見えてきた。と思ったら、あっという間にその大きさと明るさは増して行き、我々夫婦は海底トンネルを抜け、陽光溢れる青空の下を「海ほたる」の二輪置き場の表示に沿って進んだ。

10時ちょっと過ぎ位に「海ほたる」到着。4輪の駐車場はそこそこ混雑していたが、バイク用駐輪場は余裕で駐車できた。ラッキー♪

で、海ほたるを散策。お土産やさん、レストランやカフェを見て周り、展望デッキで写真を何枚か撮った。
天気が良く、風がないのでバイクウェアで歩いているとちーっとも寒くない。おいしそうなレストランがたくさんあるので、時間が合えばここで昼食を食べるのもいい感じかもしれない。

いやしかし、人間てすごいね。東京湾の川崎から木更津まで9.6kmの海底トンネルと4.4kmの橋でつないじゃうんだからなーと、展望デッキから木更津方面に伸びるアクアブリッジを眺めつつ、俺はしみじみと思ったのであった。

昼食にはまだ早いけど何にも食べないのも寂しいので、4階の売店であさり焼き(たこの代わりにあさりが入ってる)を購入。
生地がとろとろで、あさりが何個も入ってて結構うまい。

「海ほたる」を後にして、アクアブリッジを走る。予報どおり風はなく、海面は白波がほとんど見えないほどおだやかだ。日差しがあるので、ぽかぽかとあたたかい。
我々夫婦は、陽光を浴びてきらきらと輝く大海原の上を気持ちよーく走った。

やがてアクアラインは対岸の木更津市に到達し、我々夫婦は木更津ジャンクションから館山道を南下し、富津中央インターで一般道に降りて国道127号の海沿いを南下した。

12時ちょうど頃に本日の昼食予定地、金谷港の「the Fish」に到着。

「the Fish」は房総でとれた海の幸を中心とした鮮魚店、お土産やさん、レストラン等からなるショッピングセンターで、食堂は、海鮮料理のオーシャンフロント・レストラン「ザ・フィッシュ」、海鮮浜焼きの「まるはま」、地魚回転寿司の「船主総本店」などがある。
我々夫婦はオーシャンフロント・レストラン「ザ・フィッシュ」をチョイスした。たぶんここが、この施設のメインのレストランだと思う。

かみさんは海鮮丼、

俺は海鮮漬丼をゲット。いや、うまかったす。かみさんからもらった、うにも甘かったし・・・

料金は海鮮漬丼が1,680円、海鮮丼が1.780円。ま、こんなもんだと思う。美味しかったし。
それにしてもだ、外食すると、かみさんの料理の方が俺の料理より100円高い率高し。不思議だ。

食事を終えて、鮮魚コーナーやお土産コーナーをぶらぶらした。ここは何故かバウムクーヘンが有名なので、「熟成バウムのこぎり山(モンドセレクション最高金賞受賞らしい)」と「バウムチーズスティック」をそれぞれ一つづつ購入。魚介類は今買ってもしかたないので、明日の帰り道にまた寄って買って帰ることにした。

そしてやっぱりこれ!
気温は低いはずだが、日差しがぽかぽかと暖かいので買ってみた。
ここのソフトクリームはやや甘めだが、さっぱりとした後味で、まあまあ美味しかった。


「the Fish」の裏手の防波堤に座って海を見ながらのんびりタイム。
海はあくまでも穏やか。水平線から波打ち際まで、太陽が海面にキラキラと輝く光の道を創出している。かみさんは、ソフトクリームを食べながら、しきりに「口の中がさっぱりするー!」と言っている。

寄せては返す、やさしい波の音に癒されながら、我々夫婦はソフトクリームを平らげた。そして心の中で叫んだ「おら、この海が好きだ!」。うーん、なんつうか、夜空に書いたアイムソーリーだ。(意味わかんねーよ。昼間だし)

「the Fish」のすぐ前にあるコンビニで、宿で食べるおやつを調達して出発。まだ時間が早いので、道の駅「富楽里とみやま」に寄ってみた。ここは館山道のパーキングエリアと道の駅が一緒になっていて、高速からも、一般道からも入れる珍しい道の駅だ。かみさん、ここで苺のパックとヨーグルトを購入。

さ、そろそろ宿に向かいましょ。
国道127号に戻り、岩井のあたりで給油。国道127号から県道302号に入り、大房岬の突端に向かって進むと、本日の宿泊地が見えて来た。

午後3時15分。
出発から123km走って本日の宿泊地、「南房総富浦ロイヤルホテル」に到着だ。

宿の人にバイクを停める場所を確認すると、「乗用車の駐車場にお願いします。」ということだった。我々夫婦はなるべく他の車の邪魔になりそうもない一区画にバイク2台を停め、テンションコードをはずして荷物を降ろした。そしてチェックイン。

まだ3時を少し過ぎたばかりなのに、ロビーのカウンターにはチェックインの行列が出来ていた。思うにこのあたりは東京から近いし、冬の房総は遊ぶところがあまりないので、皆さん早く宿に着いてしまうのではなかろうか?

ともあれ、順番を待って無事チェックイン。我々夫婦は重たい荷物を手分けして持って、部屋に向かった。あー、早くウェア脱いでくつろぎたい!

本日予約の部屋は、海側の10畳の和室。
新しい宿ではないのできれいではないが、掃除は行き届いている。
宿泊料金は二食付で一人13,900円。大浴場は天然温泉で、しかも夕食はフランス料理のフルコース。この値段でどんな料理が出てくるのか興味津々てところだ。ま、楽しみにしときましょ。

俺もかみさんもツーリングウェアを速攻で脱ぎ、ダラーとした格好になってようやく一息ついた。俺はスェットパンツとTシャツ、神さんは浴衣に丹前だ。さ、風呂に行こう。

大浴場に着くと、すでに先客が何組かいた。WEBでは天然温泉と表記してあったが、温泉成分表がどこにも貼ってない。ま、いいか。俺は超高速で衣服を脱ぎ、タオルを持って浴室に入って言った。ここの大浴場は内風呂、露天風呂、サウナ、水風呂というシンプルな構成だが、浴室と内湯が広いので開放感があって気分がいい。俺はまず体と頭を洗い、内風呂にゆっくり浸かってツーリングの疲れを癒した。(って言っても距離が短かったので、そんなに疲れてないけど・・・)。

続いて露天風呂。お湯はちょっとぬるめ。俺は肩まで湯に浸かり、ゆっくりと温まったのだった。

風呂から上がって部屋に戻り、ビールを飲みながら日没ウォッチング。部屋の窓の真正面に太陽が沈んで行く。

断言しよう。今回ここで見たた日没AND夕焼けは、俺が今までに見たなかで最も美しいものだった。水平線ぎりぎりで真っ赤に燃える太陽。地球の自転に合わせて水平線の向こうへ形を変えつつゆっくりと隠れて行き、やがて水平線上最後の輝きをにひときわ放ち、その余韻とともにこの壮大な日没ショウはフィナーレを遂げた。我々夫婦は、部屋の窓から一部始終を眺め、普段の生活とは明らかに違う時の流れを味わったのだった。

風呂に入ってビールを飲んで、恒例の昼寝をしてたら、あっという間に夕食の時間となった。
我々夫婦は夕食券をにぎりしめ、夕食会場のレストランに向かった。言うても一人13,900円で一泊二食付、ましてや夕食はフランス料理のフルコースだ。正直あまり期待していなかったのだが、これがどうして、なかなか美味しかった。まずオードブルで「えっ!うまいじゃん」となり、スープ、魚料理、メインディッシュの肉料理からデザート、はてはコーヒーまで全てまずまずの美味しさだ。これには我々夫婦もいい意味で予想を裏切られ、満足して夕食会場を後にしたのだった。

ロビーの売店をプチ探検。ジュースを買って部屋に戻り、俺は、もう一度風呂に入り行った。ここの大浴場は地下1階。大浴場の手前には昔ながらのゲームコーナーがあり、その手前では昭和臭ただようカラオケスナックが営業している。店の中からは、永ちゃんの「時間よ止まれ」を、前衛的とも言えるアレンジで熱唱するおっさんの歌声が聞こえてくるのであった。

部屋に戻り、ジュースを飲んで就寝。かみさんはやはりジュースを飲んだり苺を食べたりしながら、スマホのNHKオンデマンドで「あまちゃん」鑑賞だ。

1月12日、日曜日 朝4時30分起床。
大浴場営業時間の5時ぴったりに行ったら、案の定すでに4人も入浴していた。なんか納得いかない。

とはいえ、掛け湯をし、内湯の大風呂に浸かり、体をしゃきっとさせた。ああ、朝風呂。だらだらしていた血行が一気に活性化するようで、とーっても気持ちいいのだ。

部屋に帰って出発の支度をしていたら、かみさんも朝風呂にでかけて行った。

本日の天気は昨日より幾分曇り勝ち。朝の太陽光を浴びた雲が、薄い紫のきれいなグラデーションを見せていて美しい。風は昨日より若干強い。しかし、気温は昨日より高いはずなので、がんがん走って一目散に帰っても問題ないだろう。という希望的観測・・・・

朝食はバイキング。
最近の宿の朝食って大抵バイキングだなー、と思う今日この頃なのである。

我々夫婦は洋食主体の朝食をチョイスし、まずはいつもどおり牛乳を一気飲みした。あーうまい。
そして、クロワッサン、オニオンスープ、オムレツ、ハム、ウィンナー、ハッシュドポテト、サラダ、デザートのフルーツ、コーヒーというビュッフェの王道を次々と片付けた。
で、いつも通りお腹一杯にになり動くのがいやになった。時刻は7時45分。これから部屋に戻って、出発の支度をして、チェックアウトして、荷物をバイクに括りつける作業が億劫だ。あと2、3時間部屋でのんびりしたいところだが、帰り道に渋滞したらいやだから、がんばって早めに出発するのだ。

部屋に帰ってもう一度布団に入りたいという衝動に駆られたが、そこはぐっと我慢。
身支度をして、大量の荷物を手分けして持ち、チェックアウト。

荷物をバイクに括りつけ、ツーリングジャケットを羽織り、ネックウォーマー、ヘルメット、グローブを装着。無線インカムのスィッチを入れて出発準備完了。
朝8時30分に「南房総富浦ロイヤルホテル」を出発したのであった。

昨日来た道を戻り、予定通り「the Fish」でお土産ショッピング。鯵の干物と、「熟成バウムのこぎり山」のでっかいのと、人気No.1と書いてあった「えびせんべい」をゲット。

国道127号を少し北上し、「富津中央」インターから館山道に入った。

朝の高速道路はもくろみ通りすいていた。反対車線の渋滞や旧車会を横目に、我々夫婦は順調に進んだ。曇っていて風があるので昨日よりは寒く感じるものの、我慢できないほどではない。
途中、市原サービスエリアで休憩。その後は一気に走り、小松川で京葉道路を降りた。

午後12時30分。
今朝富浦を出発してから135km、昨日朝我が家を出発してから258km走って無事に帰宅したのであった。


今回の房総ツーリングでは、初めてアクアラインを使ってみた。印象としては、いつも通り京葉道路から館山道を通るより、近くて楽ちんな感じだ。「海ほたる」も意外と楽しかったし。でもまあ一回来ればもういいかなって感じだ。アクアブリッジは風が吹くと超怖そうだし、料金高いし、もう、我々夫婦がアクアラインを使うことはないのではなかろうか。

金谷港の「the Fish」は想像以上の規模で、海鮮丼も美味しくて結構楽しめた。何故か有名なバウムクーヘンも美味しかったし。内房ツーリングの際はまた寄ってもいい感じだ。

今回のツーリングは好天に恵まれ、太陽と海の光景に癒されるツーリングとなった。厳重な防寒装備のおかげで、あまり寒さも感じなかったし、辛さよりも楽しさが上回ったと言う点に関して言えば、非常に楽しい冬のツーリングであった、と言えるのではなかろうか・・・



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