朝6:00出発。
環七から国道6号を左折して北上。往路はのんびり下道で行くことにした。ゴールデンウィークなので、高速が渋滞してたらいやだし。
一般道は思ったより空いていて、我々夫婦はとーってもスムーズに進んだ。そして、とーっても寒くなってきた。土浦市からかすみがうら市に入ったあたりのコンビニで休憩。軽い朝食を食べて、暖かい缶コーヒーを飲んだ。
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水戸大橋を渡り、市毛十字路を左折。県道38号を少し走って、国道349号を右折。奥久慈方面に向けて徐々に高度をあげつつ、素朴な田舎道を走った。
道の周囲は徐々に山間の風景となり、大分ツーリングムードが盛り上がって来た。久々のツーリングで、天気はいいし、道は空いてるし、すごーく気持ちいい。
しかしだ。いかんせん寒い。
山間部の冷たい風に吹かれながらの走行が、徐々に体温をうばうのだ。かみさんは真冬用のジャケットを着ているのだが、それでも寒い、寒いと(無線インカムで)言いながら走っている。
俺はと言えば、かみさんよりはるかに寒さ耐性はあるのだが、通販で買った3,900円のペラペラなM65の下に暴風インナーとネルシャツという軽装なので、当然のことながらめちゃくちゃ寒い。ここんとこ東京でちょい乗りする分には、この格好で全然平気だったので、ま、だいじょぶだろって感じで出発しちゃったことを後悔した。
我々夫婦はぶるぶる震えながら、休憩予定の道の駅目指して進んだ。かみさんは無線インカムでしきりに「道の駅まだー?」と言っている。もうすぐのはずなんだけどなあ・・・
で、やっと到着。道の駅「里見」。
駐車場にはツーリングのバイクが沢山止まっていた。ハーレー率高し。
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この辺りはバイクから降りても、風が冷たくて寒い。
我々夫婦は、道の駅の休憩所で温かい缶コーヒーをのみ、売店をゆっくり見物した。そうこうしている間に大分体が温まってきた。
かみさんが「ソフトクリーム食べたいなー」とか正気を疑うような発言をしていたが、却下して出発
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国道349号を1km程走って国道461号を左折。
かみさんが「これほんとに国道?!」と言った。
俺は「うん、ほんとに国道」と答えた。
道は段々狭くなっていき、車がすれ違うことができない程の道幅になったかと思うと、すぐに登り急こう配の狭い超くねくね道となった。道の両端には針葉樹の枯葉がつもっていて、左側はがけ!
かみさんが「これほんとに国道?」と、もう一度言った。
俺は「うん、ほんとに国道」ともう一度答えた。
こんなところで対向車が来たら、いったいどうなってしまうのか!?我々夫婦は「対向車来ませんように」と祈りながら、道の真ん中を徐行で進んだ。
道は峠を越えて下り勾配となり、我々夫婦はさらなる恐怖を味わった。この手の急こう配のくねくね道では、当たり前のことながら登りより下りのほうがはるかに怖いのだ。我々夫婦は超徐行で進んだ。やがてどうにか山を下りきり、我々夫婦が抱いた共通の感慨はこうだ。「あー助かったー」。
平地を少し走ると進行方向が通行止になっていた。我々夫婦は誘導員さんの指示に従って、左の狭い迂回路を進んだ。すぐに迂回路が終わり、広い道に出たのでなんの疑いもなく左折。しばらく走ると「竜神大吊り橋」の看板発見。「あれ?」。なんかおかしい。
我々夫婦はゼファー750とビラーゴを停車した。かみさんはスマホで現在地の確認。
どうやら迂回路から広い道に出たとき、なんの疑いもなく国道461号だと思っていた道が、実は県道113号で、進もうと思っていた袋田の滝方面とは逆方向に進んでしまったようだ。俺はゼファー750とビラーゴをうんせ、うんせと押してUターンさせた。道幅が狭いので、乗ってUターンする自信がなかったのだ。
ともあれ我々夫婦は、進むべき方向を取戻し、改めて出発したのだった。めでたし、めでたし。
国道461号をしばらく走って袋田の滝を通過(俺もかみさんも、前に来たことがあるから今回はパス)し、国道118号を左折して少し走ると、本日の目的地が見えて来た。
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午前11時40分。
出発から186km走って本日の目的地、「こんにゃく関所」に到着した。
さ、こんにゃく買うぞー!
と思ったが、まず昼飯だ。
我々はいそいそと、売店の奥の食堂に向かった
我々夫婦は空いている席に付き、注文をすませた。
隣のテーブルでは上品な感じの老夫婦が食事をしていた。その奥さんの方が我々夫婦のどちらへともなく「オートバイは気持ちいいですか?」と言った。
老夫婦は窓際の席に座っていて、ゼファーとビラーゴは窓からよく見える場所に停めてある。なのできっと、我々夫婦が到着するのを見ていたのだろう。
「いやー、寒いです。今日は。」と俺が答えると、そのおばあちゃんは
「ああ、まだ寒いですか。どちらから来たんですか?」と言った。
「東京からです。」と俺は答えた。
おばあちゃんは、目を丸くしてご主人の方を向き「東京からですってよ!」と言った。
おじいちゃんは、ニコニコしながらうなずいている。
しばらくして、おじいちゃんが「私も若いころはバイクに乗ってたんですよ。スズキの125」と言った。このおじいちゃんは何が嬉しいのか、ずーっとニコニコしている。なんだかとーってもかわいいおじいちゃんとおばあちゃんだ。
それをきっかけに、おじいちゃんとのとりとめのない会話がはじまった。声が小さいので、我々夫婦は必死に耳を傾けながら相槌を打った。
話は、昔はよく奥さんとバイクの二人乗りで出かけた、と言ったことや、数年前に脳腫瘍の手術をしたこと、二人いる息子さんが両方とも脳外科医(ドクター一族?道理で上品な訳だ)といった軽いトピックから始まり、関ヶ原の合戦の後に佐竹氏が常陸から出羽に転封されたとき、佐竹義宣が国の美人をみんなつれて行ったために茨城には美人が少なく、秋田には美人が多いといった話。
さらには、ご夫婦がアメリカを旅行中、キーウェストに行くためにラスベガスでレンタカーを借りたら、思いの他新しい立派な車を借りることができた。同じときに車を借りに来ていた外国人の車はぼろごろの車だった。
外国人が店主に「なんで俺の車はぼろぼろなのに、あの日本人の車はあんなにピカピカなんだ?」と詰め寄ったところ
レンタカー店の店主は「日本人は車を大事に乗るからだ。」と答えたと言う話。
おじいちゃんは声が小さく、話があっちゃこっちゃ飛ぶので、付いて行くのに若干苦労した。しかし話の内容はおもしろくて、我々夫婦は楽しい時間を過ごしたのだった。
やがて、となりの上品な老夫婦は食事を終え、おばあちゃんが「お邪魔しちゃってすみませんでしたね。お気をつけてね」と言って席を立った。おじいちゃんも席を立ち、ニコニコしながら、おばあちゃんの後を付いて行った。我々夫婦も「お気をつけて」と挨拶した。
旅先での触れ合いって言うかなんて言うか、こういう小さなエピソードが、一つ一つツーリングの思い出となるだ。
おじいちゃん、おばあちゃん、いつもでもお元気でー!って感じだ。
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それはさて置き、我々夫婦が何を食べたかというと、
おれはせいろそば(1,100円)
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かみさんは、湯葉一善(1,500円)を注文。
さしみこんにゃくはとろとろで、湯葉の天ぷらはサクサクで、すごーくおいしかった。
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食事を終えてのんびりショッピング。
作り立ての素朴なこんにゃく、刺身こんにゃくのセット、豆腐のひねり餅(おみやげのお菓子)、こんにゃくのから揚げをゲット。
併設されている「湯葉壱」という湯葉やさんも行ってみたが、これと言ったものがなかったので買わなかった。
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そしてこれ!
気温が上がってきたみたいで、寒くなくなってきたので食べた。
まあまあ普通においしいソフトクリームだ。
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「こんにゃく関所」を後にして、国道118号を水戸方面進む。118号のこの辺りは、のどかな山間の道っていう感じだ。おだやかなカーブが連続して走りやすく、傍らを流れる久慈川の水の流れが美しい。気持ちよーく走れる場所だ。
帰りは高速道路。インターの手前でゼファー750とビラーゴのタンクを満タンにし、那珂インターから常磐自動車道に乗った。
ゴールデンウィークにも関わらず、常磐自動車道は空いていた。やっぱ、常磐道は空いてていいなあ。
友部サービスエリアで休憩。バイク置き場には大量のバイクが停まっていた。やはりハーレー率高し。
トイレを済ませ、缶コーヒーを飲みながら小休憩。そして出発。
そのあとも常磐道はスムーズに流れ、三郷まで渋滞無しで到着。首都高に入って加平でおりた。
午後3時55分。
出発から340km走って、無事帰宅したのであった。
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