5時起床。迷うことなく真冬用の装備を身に着けて、6時出発。前日の天気予報によれば、
関東の太平洋沿いから福島の浜通りにかけて、今日は晴れ時々曇りで、明日は曇り時々晴れ。寒波が来るらしく、明日から冷え込みが厳しくなるうらしい。で、身に着けた真冬用の装備とは、下はヒートテックの股引、ユニクロのエアテックパンツの上にオーバーパンツ。上は、Tシャツ、マイクロフリースジャケット、これまたユニクロのマイクロダウンジャケットを重ね着して、その上に冬用ライディングジャケットをまとっている。なんつうか、ライディングジャケットとオーバーパンツ以外、みんなユニクロだ。
長時間走っていると、手足の指先がしびれるて痛くなってくるが、それを除けば余裕だ。俺は冬のツーリングの寒さに打ち勝ち、黙々と国道6号を北上した。出発から2時間で90km程走って、小美玉市のコンビニでトイレ休憩と朝食。おにぎりをゼファー750に跨って食べ、暖かいコーヒーの缶で、両手の指先を温めた。
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水戸を通過し、ひたちなか市のスタンドでガソリンタンクを満タンにした。日立市、高萩市を超えて北茨城市に入ると、国道6号の右側に海が見えるようになり、ここに来てようやくツーリング気分が盛り上がってきた。総じて国道6号は走っていてもあまり面白くない。ツーリングというよりは単なる移動って感じだが、俺は混雑していない道を黙々と走るだけでも楽しいから、それでも別にいいのだ。
ところでこの文章を書いていて、「北茨城市」と入力するときに、IMEでは「きたいばらぎし」では変換できないくせに、「きたいばらきし」だと変換できるということに気付いた訳だが、まあ、どうでもいい話だ。
やがて国道6号は福島県いわき市に入り、宿泊予定の小名浜を越えてさらに進んだ。県道14号に入って5km程進み、いわき湯本インターの手前で県道371号を右折した。
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かくして、俺は湯の岳パノラマラインに差し掛かった。
常磐自動車道を超えると、道はカーブが連続する山道になって来た。比較的温暖な浜通り地方とはいえ、福島県の山道だ。凍結しているのではないかと危惧したが、どうやらその気配はない。地元の人達と思われるバイクが2台、反対車線に現れて、猛スピードで下りのコーナーを抜けて行ったところを見ても、この先凍結の心配はなさそうだ。いやしかし、よくあんなスピードで曲がれるなあ・・・
それはともかく、カーブが連続する登りの山道を気持ちよーく走り、やがて湯の岳展望台に到着した。ゼファーを停車してエンジンを切り、眼下のいわき市街と、その向こうに広がる太平洋を眺めた。湯ノ岳展望台からの景色は正に絶景だ。俺はそれを楽しみながら休憩したのだった。
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県道371号(湯ノ岳パノラマライン)を戻り、いわき湯本の温泉街を散歩するように走った。温泉神社っていうのがあったので、なんだか分からんが一応写真を撮ってみた。
時刻は12時を超えている。いまやTHE POORは空腹だ。予定では、このあたりで昼食にするつもりでいたのだが、バイクを停められそうな飲食店が見当たらない。しょうがないので街道沿いのドライブイン的な店で昼食を食べることにして、いわき湯本温泉街を出発した。
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いわき湯本温泉街を後にして、県道48号から県道15号を進んだ訳だが、街道沿いのドライブイン的な店すら見当たらない。もはやTHE POORは超空腹だ。と思ったら、すき屋の看板発見。この際なんでいいや、ってことで駐車場にゼファー750を入れた。
店に入り、俺はカウンターに座った。すぐに店員さんが来て、「ご注文は?」と言った。俺はカレーライスを注文した。すると店員が「380円です」と言った。俺は、あれ?代金先払い?と思ったが、財布を出して380円支払った。しばらくすると、店員さんがやって来て「お待たせしました。カレーライス弁当です」と言って、袋に入ったお弁当を俺の前に置いた。
え?普通にカレーライス注文したつもりなんですけど・・・もしかして無意識に「カレーライス弁当」って言ったかも。そういえば、代金先に徴収されたし。うーん・・・
いずれにせよだ。ここで悩んでもしかたない。俺はカレーライス弁当の袋を持って店を出た。普通に店で食べたかったのに、なんとなく追い出されたような気分だ。
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俺は荷台に弁当の袋を括り付け、カレーがこぼれないように慎重に走った。案内の看板をたよりに三崎公園に移動して、マリンタワーを眺めながらカレーライス弁当を食べた。カレーライス弁当は、既に冷めていた。なんだかとっても侘しい年の瀬だ。世知辛い世の中だぜ!(なんじゃそら!)
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とは言え、せっかく三崎公園に来たので、俺は公園内を散策しつつ景色を楽しんだのだった。ちょっと気分復活!
さて、頃合の時間だ。そろそろ宿に向かおう。俺は三崎公園を出発した。コンビニで本日のディナーを調達し、宿に向かった。小名浜港のあたりの細かい道で迷子になり、何がなんだか分からなくなって若干涙目になったが、偶然国道6号に出たので、改めて宿泊予定のホテルがある県道239号に入りなおした。ああ、良かった。
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午後3時30分。
出発から295km走って本日の宿泊地、「小名浜オーシャンホテル」に到着だ。細かい休憩はしたものの、出発から9時間30分、ほぼ走りっぱなしだ。チェックインして速攻で風呂入って、そんでもってのんびりしよう!
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部屋は25平米の広いシングルルーム。窓の外にはベランダがあり、併設されているゴルフ場と、太平洋が見渡せる。すごくいい眺めだ。料金は朝食付き(夕食なし)で一人一泊9,000円。安くは無いが、この時期に予約できただけでもラッキーなのではなかろうか。
俺は旅装を解いて部屋着に着替え、早速大浴場に向かった。大浴場はラウンド後のゴルフ客で混雑していた。俺は体を流して内湯に浸かり、続いて露天風呂に浸かった。露天風呂の目の前は太平洋。ものすごーくいい気分だ。
ここの温泉は、ホテルの敷地内深さ約1,250メートルから汲み上げて使用していて、泉質はナトリウム・カルシウム・一塩化物泉。浴室には大浴槽、泡の浴槽、ジェットバスの浴槽、露天風呂、サウナなどがあり、神経症、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺などに効果があるらしい。
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ああ、さっぱりした。で、風呂上りのビールだ!
コンビニで買った渇きものをつまみに、一番しぼりをぐびぐびと飲んだ。ああ、幸せだ・・・
そして恒例のお昼寝。ベッドに横になって小説を読んでたら、すぐに眠くなった。おやすみなさい。
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昼寝から目覚めると、窓の外は既に夜になっていた。時計を見てみたら、時刻は18時30分。俺はもう一度大浴場に行き、一風呂浴びた。さっきはラウンド後のゴルフ客で混雑していたが、今回はガラガラに空いていた。
風呂から上がり、本格的な宴会開始。一年間、無事故で楽しくバイクライフを送れたことに乾杯!いやいや、家に帰り着くまでがツーリングだ。明日も安全運転で、無事に帰宅するぞ、と誓いつつ、コンビニで買って来たポテトサラダ、ジャッキーカルパス、ベビースターラーメン、缶詰をビールと日本酒で胃に流し込んだ。
ああ、気持ちよく酔っ払った。いまや、眠くて仕方ない。俺は根性で歯を磨き、トイレを済ませてベッドに潜り込んだのだった。
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12月30日木曜日。
4時50分に起きて、朝風呂に入った。このホテルの大浴場は24時間ではなく、朝は5時からなのでその時間に合わせて行った。結果、大浴場は貸切。俺はゆっくり30分位湯に浸かった。あがる頃になって、宿泊客が何人か浴室に入って来た。
部屋に戻って出発の準備を整え、宿のレストランに朝食を食べに行った。朝食はバイキング。豊富な種類の料理の中から和食を中心にチョイスし、窓際の席で海を見ながら食べた。隣の席の家族連れが、「ここの料理美味しいね」と言っていた。いや、ほんとにその通りだ。
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こんにちは、合田武志です。
それはさて置き、俺は朝食を終えて部屋に戻り、オーバーパンツとライディングジャケットを身に着けた。お土産を入れたショルダーバッグを肩にかけ、振り分けバッグを手に持った。忘れ物がないか見回して確認し、灯りやエアコンのスィッチを全てオフにして部屋を出た。
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そしてチェックアウト。
ゼファー750の隣りに、Vツインマグナが停まっていた。千葉県のナンバーなので、恐らくこの人もツーリングなのだろう。
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県道239号の海沿を気持ち良く走り、国道6号に入って南下。セルフのガソリンスタンドで給油して、北茨城インターから常磐自動車道に乗った。
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常磐道の上り車線はガラガラだった。宿のテレビでみたニュースで、今日が帰省ラッシュのピークだと言っていたので、反対車線は大渋滞かと思いきや、下り車線もスムーズに流れていた。
それにしえてもだ予報では、今日から寒くなると言っていた訳だが、本当に寒い。路肩の水溜りはバリバリに凍ってるし、走行車線は基本ドライだとは言うものの、所々白く、薄ら凍ってるように見えるし。激しく怖いので左車線を安全運転で走行したのだった。
田野パーキングエリアで休憩。暖かい缶コーヒーを飲んでトイレを済ませた。引き続き常磐自動車道を南下。南下するにつれ、身を切るような寒さは徐々に弱まり、もはや凍結の心配も無くなった。俺は快調に走行して、三郷料金所に到着した。そのまま首都高に入り、加平インターで一般道に下りた。
午前10時10分。(早っ!)
今朝、小名浜オーシャンホテルを出発してから188km、昨日の朝我が家を出発してから295km走って、無事に帰宅したのだった。
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