2008年11月22日(土)、23日(日)
伊豆スカイライン〜伊豆高原

目的地 伊豆スカイラインとか、国道135号の海岸線とか
ルート
1日目 :  環七 → 国道246号 → 県道42号 → 県道45号 → 県道22号 → 県道46号 → 国道1号 →
トーヨータイヤターンパイク(箱根ターンパイク)→ 県道75号 → 湯河原パークウェイ → 県道20号 →
伊豆スカイライン → 県道19号 → 国道135号 → 「ペンションローズマリー」(171km)
2日目 :  国道135号 → 真鶴道路 → 国道135号 → 国道1号 → 国道129号 → 国道246号 → 環七(153km)
走行距離 324km

11月2度目の3連休だ。この連休は暖かい方面にツーリングに行こうということになり、俺はWEBで伊豆方面の安い宿を血眼になって検索した。かくて我々夫婦は伊豆高原のペンション「ローズマリー」を発見し、厳粛且つおもむろに素泊まりの予約(一人4,200円)を予約フォームでおこなった。
我々夫婦はルートを協議し、かつて箱根ターンパイクとして知られ、今やトーヨータイヤターンパイクと呼ばれる道や、伊豆スカイラインを走って伊豆高原に向かうことで基本的な合意を見た。

天気予報によれば、土日の天気は文句なし。今週半ばからの冷え込みも弱まり、おだやかな行楽日和になるようだ。かみさんは寒さに弱い訳だが、冬のツーリングに備えて防寒ウェア一式とハンドルカバー(背に腹は変えられないとは、本人の談)、おまけに大量のホッカイロを購入してある。もはや準備万端。なんの憂いもない。

ただ一つ問題があるとすれば、それは俺とかみさんの尾てい骨だ。(また尾てい骨ネタかよ)
数日前、かみさんが階段を踏み外して尾てい骨を損傷し、数日間しゃがむことさえ儘ならない状態が続いた。俺に関して言えば、かみさんの尾てい骨を気遣ううちに何故か自らの尾てい骨も痛み出した。痛いような気がする、ではなく、本当に痛いのだ。論理的な説明はできないが事実だ。
俺の尾てい骨もかみさんの尾てい骨も大分回復してきたとは言え、長時間のバイク走行に耐えられるのかどうか、そこはかとなく不安だ。


ともあれ我々夫婦夫婦の不安とは無関係に時間は過ぎて行き、完全な回復を待たずして出発の朝を迎えた。我々夫婦は5時に起床し、6時30分に出発した。夫婦仲良く尾てい骨に爆弾を抱え、晩秋の伊豆高原へと向かったのである。

通勤とお出かけの車で大混雑の環七から国道246号を右折。多摩川を渡って神奈川県に入り、鷺沼のマクドナルドで朝食だ。我が家からここまで、38km進むのに2時間もかかってしまった。

朝マックの朝食を済ませて出発。相変わらず道の混雑は続き、進むにつれ大渋滞の様相を呈してきた。大丈夫か?我々夫婦の尾てい骨。

いや、大丈夫ではなかった。大和のあたりでかみさんの尾てい骨が痛くなり出した。走っている分には大丈夫らしいのだが、渋滞のゴーアンドストップがつらいらしい。そしてやっぱりだ。厚木の辺りでますます混雑がひどくなり、何故か俺の尾てい骨も悲鳴を上げ始めていたのであった。我々夫婦はB+COMで協議を行った。
「中止にして帰るか?」
「でも、上りも込んでるよ。それに宿予約してあるし・・・」
その通りだ。今や上り車線も殆んど動いてないように見える。我々夫婦はこのまま進むことにした。

本来、国道246号から国道129号に入り、平塚の辺りで国道1号に出る予定でいたのだが、我々夫婦は渋滞を回避するつもりで県道を走り次いで、国道1号に出た。効果はなかった。厚木から平塚方面に向かう県道は、どの道もやはり混雑していたからだ。素直に国道を走った方が、まだ早かったかもしれない。

国道1号に出ると、混んでいるとは言えそれまでの渋滞からは大分ましになった。我々夫婦はがんばって走り、小田原の手前でガストに入って昼食をとったのである。

昼食を終えて国道1号を走り、小田原城付近を通過した。この辺りは片側2車線になっているので、流れが比較的スムーズだ。早川口の交差点で国道135号に入り、早川交差点を右折してトーヨータイヤターンパイクに入ろうと思っていたのだが、右折禁止だ。しょうがないから左折してUターンしてトーヨータイヤターンパイクに入った。
思惑通り、トーヨータイヤターンパイクは混雑していなかった。我々夫婦は軽快な山道を気持ちよく走り、気分が一気に盛り上がってきた。ここに至ってようやく、我々夫婦は渋滞から開放され、げんきんなもので何故か尾てい骨痛からも開放されたのでった。

トーヨータイヤターンパイク、かつての箱根ターンパイクは車で何回か通ったことがある。その時は単なる山道なのに料金高いな、とにしか感じなかったが、バイクで走ると全然印象が違う。国道135号の渋滞は避けられるし、これで500円は高くない。

トーヨータイヤターンパイクを走り切って県道75号を少し走り、湯河原パークウェイ(バイク1台100円)を通って県道20号に出た。

十国峠のパーキングに入って休憩。かみさんにカメラを向けると、尾てい骨イタイイタイのポーズをとった。(・・・・)

十国峠からは富士山が良く見える。大分雲が出てきたとは言え、我々夫婦の尾てい骨を癒すような素晴らしい景色だ。(尾てい骨しつこい!)

我々夫婦はペットボトルの紅茶を飲み、一服して出発した。県道20号から伊豆スカイラインの案内に従って左折し、熱海峠の料金所に到着したのだった。

我々夫婦はそれぞれ天城峠までの通行料金560円を払い、通行券を受け取った。伊豆スカイラインは料金所でどこまで利用するか伝え、利用区間の通行料金を前払いするシステムになっている。故に、あらかじめ降りるインターを知っておく必要があるのだ。

料金所から4km程走って鷹巣山を超え、滝知山のパーキングにCB400SSとビラーゴを停めてまたまた休憩。(休憩多すぎ)

滝知山パーキングからの景色は最高だ。
我々夫婦は眼下に広がる熱海の町や相模湾に浮かぶ初島を眺めながめ、のんびりと一服したのだった。

伊豆スカイラインは熱海峠、天城高原間の尾根沿いを走る観光道路だ。展望があって明るく、勾配もカーブも緩やかでものすごーく気持ちいい。我々夫婦は数々の中高速コーナーを景色を楽しみつつ走り抜け、亀石峠インターで降りた。終点の天城高原まで行く予定だったが、ガソリンの残量が心もとなくなってきたからだ。

亀石峠インターから県道19号を左に出て、我々夫婦は宇佐美方面に向かった。こちらは伊豆スカイラインとは打って変わって、低速コーナーが連続するダウンヒルだ。この道でかみさんは、B+COMのマイクに向かって「楽しー、楽しー!」という言葉を連発した。どうやらかみさんは山道好きらしい。

県道19号から海岸線に出て、国道135号を右折。国道135号線は予想どおり混んでいたが、覚悟の上なので大人しく進んだ。伊東を越えて海岸線を離れ、セルフのスタンドに入ってCB400SSとビラーゴに給油。少し先のコンビニでおやつやジュースを購入して出発。もはや本日の行程も大詰めだ。

午後4時5分。出発から171km走って本日の宿泊地、海の見えるペンション「ローズマリー」に到着だ。いや、大した距離じゃないのに長かった!お疲れさん、俺とかみさんとCB400SSとビラーゴ!

我々夫婦はバイクから荷物を降ろし、手分けして持ってペンションの玄関をくぐった。

チェックインを済ませると、宿のご主人(だと思う)が部屋まで案内してくれた。半分畳、半分フローリングの広くて(10畳くらいある)清潔な部屋だ。おれもかみさんも料金と部屋に満足し、旅装を解いてしばし寛いだ。

一服したら早速風呂だ。我々夫婦は男女別の展望風呂に向かった。
我々夫婦は男湯と女湯に別れて脱衣所に入った。俺は速攻で服を脱いで籠に放り込み、タオルを持って浴室に入った。
掛け湯をして湯船に浸かっていると、他の男性客が一人浴室に入って来た。そして微妙な空気が流れた。と言うのもこの浴室は、知らない男同士が素っ裸でいっしょにいる個室としては、空間の容積が小さすぎるからだ。湯船の大きさも普通の個人宅の風呂よりは大きいものの、他人同士が二人で入る大きさとしては微妙な感じだ。
俺とその男性は互いの動向を伺い、阿吽の呼吸で湯船と洗い場を代わりばんこに使用したのだった。
風呂から上がってかみさんに聞いてみると、女湯も同じような状況だったらしい。我々夫婦は「時間制の貸切風呂にすればいいのにねー」と、意見の一致を見たのである。

微妙な空気の中の入浴だったとは言え、一風呂浴びてツーリングの疲れも幾分癒された。
時刻は5時30分。少し早いが夕食に出掛けよう。このペンションの近所には、海鮮料理のレストラン「伊豆高原ビール」の本店があるはずだ。我々夫婦はロビーに行き、ご主人に「伊豆高原ビールまで、歩いて行けますか?」と聞いてみた。 ご主人は「行けますよ」と言い、道順を説明してくれた。
ペンションを出て10分程テクテク歩くと、国道135号沿いの「伊豆高原ビール」に到着した。

時間が早いせいか店内はすいていた。とりあえず、俺はジョッキの伊豆高原ビール、かみさんはコーラを注文し、「お疲れさまー!」と乾杯した。地ビールというものは大体そうだが、伊豆高原ビールもさっぱりした飲みやすいビールだった。女性にはいいかもしれないが、ビール飲みにはちょっと物足りない。もう少しコクが欲しいところだ。

我々夫婦はメニューを見て熟考し、海鮮三色丼、イカの丸焼き、アジの干物、ソーセージ盛り合わせ、チーズ揚げを注文した。どれもうまかったが、特にアジの干物の炭火焼がうまかった。

食事を終えてペンションに戻り、かみさんはもう一度風呂に向かったが、俺は速攻で眠りについた。

携帯の目覚ましで5時30分起床。歯を磨いて顔を洗い、昨日コンビニで買ったパンと缶コーヒーの朝食をとった。
部屋の窓から海を眺めると、きれいな朝焼けを見ることが出来た。俺は窓を開けてデジカメで写真を撮った。伊豆の気候が温暖だとはいえ、この時間の外気はさすがにひんやりと冷たかった。

ゆっくり支度をして7時にロビーに行き、二人分の料金8,400円を払ってチェックアウト。ペンションのご主人が「お気を付けて」と送り出してくれた。

荷物をCB400SSとビラーゴに積載し、ペンションの建物から少し離れた場所まで押して移動してからエンジンをスタートさせた。暫く暖気運転を行ってB+COMのスィッチオン!
「準備OK?」
「OK!」
「よし、出発進行!」
そんな感じでペンションローズマリーを後にしたのだった。

伊豆高原から伊東に出て、国道135号の海岸線を走る。天気は上々、俺もかみさんも真冬の装備なので全然寒くない。道もすいていて最高の気分だ。

かみさんは、お義母さんの生まれが伊豆なので、親戚が白浜や妻良にいる。故に車ではよく伊豆の道を走るのだが、バイクで走るのは今回が初めてだ。「バイクで伊豆の道を走るのは、なんか感慨深いものがあるなー」と言っていた。

俺は信号待ちで首に吊るしたデジカメをジャケットから出し、赤信号の間に写真を撮ったりしながら進んだ。やっぱ伊豆の海はいいなあ。

熱海温泉街に入り、CB400SSとビラーゴを道端の邪魔にならない場所に停め、お宮の松の駐車場のトイレに入っておいた。この後は一気に帰るつもりだからだ。トイレを済ませて自販機の缶コーヒーを飲みながら一服。海が朝の陽光を反射してキラキラと輝き、静かで美しい光景を創出している。

我々夫婦はセルフタイマーで記念撮影を行った。かみさんもやってくれるだろうと思っておちゃらけたポーズをとったのだが、かみさんは普通に立ったままだった。俺一人でばかみたいだ。

途中真鶴道路を使ったりしながら国道135号を一気に走り、小田原で国道1号を右折。今日の国道1号はまだ空いていて、我々夫婦はガンガン走った。国道1号から国道129号、国道246号と走り次ぎ、東京に入って環七を左折。国道20号の手前で一瞬混雑したが、それ以外は順調に走った。

午前11時50分。
伊豆高原を出発してから153km、昨日の朝我が家を出発してから324km走って無事に帰宅したのであった。


伊豆はやっぱりいい!
正に風光明媚。適度なワインディングや変化のある景色、バイクで走っていて飽きるということがない。伊豆スカイラインも人気のツーリングスポットだけあって、猛烈に爽快だった。次回伊豆をツーリングするときは、夫婦で西伊豆スカイラインを走ってみるつもりだ。



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