2008年2月16日(土)
南房総ツーリング

目的地 鴨川から南房総あたりの海
ルート 行き : 土手道 → 国道14号 → 京葉道路(篠崎〜幕張) → 国道357号 → 国道297号 → 国道128号
帰り : 国道128号 → 国道410号 → 東関道(姉崎袖ヶ浦) → 京葉道路(篠崎) → 国道14号 → 土手道
走行距離 277km

今年の冬は去年や一昨年の暖冬と比べると遥かに寒いわけだが、なかなかツーリングに行けないのは、寒さのせいではなく、休日出勤、体調不良、天候不良が重ったからだ。しかし、今週末は天気も良さそうだし、風邪もひいてないし、仕事だってお休みだ。

で、2ヶ月ぶりのツーリングだ。行き先は房総半島。この時期のツーリングは凍結が心配なので、根性なしでなんちゃってライダーの俺の行き先と言えば、房総か伊豆しかないのだ。房総半島のどこに行くかは、走りながら考えるつもりだ。


6時50分出発。明るくなってからツーリングに出発するのは久しぶりだ。荒川の土手道から国道14号に出て、篠崎から京葉道路に乗り、鬼高パーキングで一回目のトイレ休憩。ももひきとフリースのズボンの上にオーバーパンツをはいているので、用を足すのも一苦労だ。

船橋料金所の辺りから少し混雑したが、渋滞という程でもなく、俺は幕張インターで一般道に降りた。高速料金200円で、国道14号の船橋辺りの混雑を避けたわけだ。GNのころは、早朝から混んでる国道14号を走るか、遠回りして国道357号を走るしかなかったが、400CCだと都内を脱出する際の混雑を高速道路でスルーできるから便利だ。

さて、どこ行こう。俺は国道357号線を南下しながら考えた。このまま内房沿いに南房総まで行こうかとも思ったが、勝浦に出て、太平洋沿いを南下してくじらを食べるっていう案が浮かび、なぜかそれが素晴らしいアイデアに思えて来た。と言うわけで俺は、国道357号から国道297号を左折したのである。

そろそろ腹が減って来た。俺はコンビニの駐車場にCB400SSを停め、トイレを済ませて缶コーヒーと肉まんを買い、駐車場で食べた。今日は久々に好天の週末なので、ツーリングのバイクが何台もコンビニの前を通り過ぎて行った。

俺は肉まんを食べて一服し、CB400SSのエンジンをスタートさせた。そしてフルフェイスのヘルメットとグローブをつけた。今日の千葉は館山辺りで最低気温-1度の予報だった。今午前9時だが、多分気温は3度位だろう。しかし、フルフェイスのヘルメットと、防寒ウェアのせいか、今日は今までの所全く寒くない。俺はサイドスタンドを蹴り上げて、勝浦目指してコンビニを後に・・・・と思ったが、エンジンを停止し、ヘルメットとグローブをはずした。そして念のために、もう一度コンビニのトイレに向かった。俺はトイレが近いのだ。

俺は空いている国道297号を快適に走った。市原市から大多喜町に入った辺りの下りのタイトなコーナーが連続するあたりでは、後ろからやって来たCBR1000(多分)とXJR1300(多分)の二人連れに道をゆずったりしながら(二人とも左手を上げて、気持ちよく挨拶してくれた)、プチ峠気分を味わった。天気はいいし、寒くないし、俺は久々のツーリングを楽しんだ。

山道を降りて来て少し走り、道の駅おおたきの駐車場にCB400SSを入れて一服。まだ、全然大丈夫だとは思うが、念のためにトイレに行っておいた。トイレがある場所では、必ず入らなければ気が済まないのだ。

道の駅おおたきを後にして暫く走ると、道は内陸から海岸線へ向けて下り坂になって来た。道の右手の建物の向こう、あるいは小高い丘の木々越しに、太平洋の水面が陽光を反射して、無数の三角波がきらきらと輝く様が見え隠れしている。

国道297号から国道128号を右折し、ほんの少し走ると勝浦海岸だ。俺はCB400SSを道端に停めてヘルメットをはずし、今年最初の潮の香りを楽しんだ。

外房は、若いときに車でしょっちゅう来てたので、ツーリングする気があまり起きなかったのだが、バイクで来てみると車で走るのとは全然雰囲気というか、受ける印象が違う。俺はこんなに景色良かったかなーとか思いながら、国道128号を走った。

房総半島は、内房を南下するより、外房を南下するほうが気持ちいい。海が自分のすぐ左側にあるからだ。俺は景色のいい場所に差し掛かるたびにCB400SSを停車し、一服したり写真を撮ったりしながら、のんびりと進んだのだった。

勝浦から鴨川を越えて南房総市に入り、そろそろこのへんだよなーとか思いながら走ってたら、国道128号の右側に「くじら家」の看板が見えて来た。俺は対抗車が途切れるのを待って反対車線を横切り、くじら家の駐車場にCB400SSを入れた。思っていたよりも、随分とこじんまりした店だ。

というわけで、午前11時15分。出発から141km走って本日の目的地・・・・目的地?ここが目的地だったとは、俺も今始めて知った訳だが、なにはともあれ南房総市和田町花園のお食事処「くじら家」に到着だ。

ツーリングマップルにも載ってるし、バイク雑誌のツーリングレポートでもちょくちょく紹介されている有名店なので、混雑してると思いきや、時間のせいか店内は思いの他空いている。俺はくじらのステーキ定食(1,400円)を注文した。本当はくじら尽くし定食が食べたかったのだが、2,000円もするのでステーキ定食にしたのだ。注文した後、時間つぶしにメニューを見ていたら、土日祭日限定でくじらの焼肉定食(950円)というのを発見して軽く後悔した。もっと良くメニューを見てから注文すればよかったぜ。

ぼけーっと待ってたら10分ほどで料理が運ばれて来た。熱い鉄板に乗せられた鯨のステーキがじゅうじゅうと音を立てて湯気を上げ、ソースが鉄板で焼ける香ばしい香りがなんとも食欲をそそる。デザートのみかん丸ごと一個が微笑ましい。そしてご飯の盛りが結構なボリュームだ。俺の後から入って来たおじさんが、俺に運ばれてきたご飯の盛りを見て、店の人に「すみませーん。ご飯半分にしてくれる?」って言ってた。

俺は熱々の鯨のステーキを、小学校の給食を思い出しながら懐かしく食べた。ガラガラだった店内は、あれよあれよと言う間に満員になり、いまや店の外に順番待ちをしている人がいる。俺はステーキ定食を高速で平らげて店を出た。あーうまかった。

俺はくじら家の駐車場で、缶コーヒーを飲みながらツーリングマップルで帰りのルートを検討し、国道128号線をもう少館山方面に走り、し国道410号を右折して北上することにした。何かのバイク雑誌に国道410号は走りやすくて変化に富み、面白い道だと書いてあった記憶があるので走ってみるのだ。

くじら家の駐車場を後にして館山方面にすこし走ると、国道128号は下三原の交差点で海岸線を離れて内陸部に入って行く。俺は太平洋に「じゃーねー、またこんどねー」と心の中で別れを告げ、さらに国道128号を3km程走り、国道410号の交差点を右折したのだった。

国道410号は信号が少なく、ほとんど車が走っていないので、すごく気持ちいい。国道410号は進むにつれて道幅が狭くなり、やがて山道になって行くが、相変わらず後ろにも前にも車がいないので、俺はのんびりと景色を眺めながら走った。君津トンネルの辺りの道の両側には、雪がどかどかと残っていてちょっとびびったが、道は乾いていて凍結している箇所はなかった。しかし、日の当たらない路肩の水溜りは凍ってたりしたので、早朝にこの道を通る場合は注意が必要だ。

国道410号を暫く北上して袖ヶ浦市に入り、一度セルフスタンドに寄って給油。国道409号を超えて県道24号を5km程走り、俺は姉崎袖ヶ浦インターから東関東自動車道に乗ったのである。

東関東自動車道の上りは激しく渋滞することがあるのだが、今日は順調だ。電工掲示板には「横風注意」と書いてあったのでびびりながら走ったが、どうと言うこともなく、俺は時速100キロで快適に巡航した。

千葉西料金所であたふたしながら900円払って京葉道路に入り、船橋料金所ではスムーズに200円払うことができた。バイクで高速の料金を払うのはどうも緊張する。鬼高パーキングで一服しようかと考えたが混んでそうなのでやめにして、篠崎インターで無事に一般道に下りた。南房総のくじら家を出てからここまで2時間。高速を使えるとほんとに便利だ。

高速を降りて国道14号を少し走り、小松川橋の側道から荒川の土手道を右折。午後2時30分。出発から277km走って無事に帰宅したのだった。


今年最初のツーリングは去年の12月から2ヶ月ぶり、CB400SSで初の海沿いのツーリングとなった。気が向いた場所にCB400SSを停め、冬の太平洋をのんびりと眺めた。ツーリングから帰宅してすぐに風呂に入り、俺は充実感を味わった。やっぱりツーリングはいいな。寒かろうと、暑かろうと。


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